2009年5月11日 (月)

利休にたずねよ

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 遅ればせながら、山本兼一氏の
著書「利休にたずねよ」を読んでいる。

 この本は、筆者が時々購入していた
「歴史街道」と言う雑誌の中で連載されていたもので、
書店で平積みにされていたのを
見たときは既に直木賞をとっていた。

 出版元のPHP研究所とは、
幸之助翁が創設した。
 縁とは不思議なものだと思う。

 この著書は、利休と言う
茶人が、美と言うものを
司って、時の権力者である
太閤関白秀吉といかに
戦ったかを記していて
まことに興味深い。

 金や権力、すべてを
手にしながらも、
利休と言う美の施政者には
ついぞ敵わないと判断した
秀吉は、利休に理不尽な
咎を含めて腹を切らせます。

 秀吉の忠臣、石田三成も
利休には怒りを覚えていて、
その心の動きが詳細に
記されています。

 家康は、美を意のままに
操り、歴戦の勇者を茶で
打ち負かす利休に
「余の軍師にならぬか」と
誘う。

 この本の言わんとしている
本当の意味は愚鈍な筆者には
理解することは難しい。

 ただ、日本人の美意識には
金を出しても買えないもの、
だがそれでは手に入れられないから、
他のものに譲るくらいなら
金子は幾らでも積むと言った
具合の矛盾が描かれています。

 そして宣教師などを登場させ、
やはり「理解不能な東国の不思議」
として茶道や茶の道具などについて
語らせている。
 
 人間とは、自分に備えのないものを
ついつい欲してしまう。

 秀吉は、関白となり天下統一をし、
世の全てを欲しいままにして
いろいろのもの手に入れ蹂躙した。

 ただ、美のみぞ手に入れられなかった。
 少なくとも利休を茶頭にした時点で、
秀吉は利休を隷属させることに
成功したと思われた。

 ただ服属しただけならば、
利休もあまたの茶坊主と
同じように語られて終いだったか
も分からない。

 利休の行いは、いわば
「上のものを上手く使え」と言う
会社員的なハウツー本にも
よく載るようなものとも言える。

 しかし、命を賭けているか、
また命と引き換えになるほど
あるものを追求しているか、
この辺りが現代の我々の
思考とは大きく異なる。

 利休が生きた時代は
合戦もそこかしこで行われ、
七哲と呼ばれた高弟の多くは
勇猛な武将であったから、
死は割合身近に実感できたのか
も知れない。

 この本の中にある、
道理を知っているから
無理無駄な動きがなく、
流れるように美しい
作法が生まれる・・・

 そんなようなことが
真似できたら良いと
思う人間に、
利休は「独創であれ」と説く。

 この本は物凄く深い。

  

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2008年6月14日 (土)

蟹工船やロスジェネと、浅尾大輔

 このあいだテレビを見ていたら、
全労連オルグ・国公一般書記次長で(元?)
雑誌ロスジェネ編集長の浅尾大輔が
出演していた。
 この人は文士なのだと言う。

 最近は左翼も新左翼も、右傾化の
波に押されて全くと言ってよいほど
目立たなくダサい存在で、
浅尾某のことも、筆者は知らなかった。

 浅尾某は、世間の評価によると、
「現況の非正規雇用のありかた」について
舌鋒鋭く批判しているのだと言う。
 国公一般の労組専従らしかったので、
多くの恵まれない、公務員の中で
働く非正規雇用者を見てきたのだと
自負している。

 笑っちまいます。そして、

 ちょっと待てと言いたい。

 浅尾某が支援している対象者は、
ホワイトカラーや大企業で働くことに
固執したり、自己実現だかなんだか
知らないが、自分の好きな仕事に限定して、
職探しをしていまいかと。

 自分の能力や、来歴を顧みずに、 
無理、無茶な望みを持ってはいまいかと。

 職種さえ選ばなければ、
正規雇用の道は幾らでもある。
 
 その会社は大きなビルではない
かも知れない。
(そりゃ大きなビルに出社して、
夕暮れ時に大きなビルから出てきたほうが
格好がいい)
 いわゆる3K職場かも知れない。
 汚い作業着での業務執行を
強いられるかもしれない。
 搾取の色合いが濃い、
職場なのかもしれない。

 給料、福利厚生はそこそこだとか・・・

 だが、そこからしかスタートがきれない
身の上なのならば、
その場所から自己変革を試みて
日々挑戦の日々をおくれば良いのだ。

 朝日新聞含めこの新左翼のばか者どもは、
呪いのすべを若者に吹き込んでいるだけだ。
 まったく生産性がない。
 そもそも生産性の低さから、
アカの理論と国は崩壊した。
 その矛盾に気づけないのは、
もう愚の骨頂としか言いようがない。
 汗まみれ、泥まみれになって働き、
早朝と深夜に研鑽を積むものを尻目に、
集会だの交渉だのに執心ならば、
一生涯呪い節の無限ループから
抜け出ることなど出来はしまい。

 
 小林多喜二や日本共産党に対して
頭にくることは、自分らは綺麗な
服装で人前に出てきて、
労働者の親玉みたいに
振舞うことだ。
 人民服とまでは言わないが、
作業着でおおっぴらに
振舞えば良いではないか。

 小林多喜二の、想像の世界でしかない
蟹工船が売れていると言う。

 今のアカの手先どもは、
自分を危険の及ばない場所に
おいて交渉だのしているだけ。
 労働者の側にいても、
その実は労働者ではないから、
まったくこの手の人種を
信用することは出来ないな。

 交渉なんて甘っちょろいもの。
 すべて実現されなけば
意味がないとされる、
実業の世界で、交渉なんて
甘美なものは賞賛に値しない。

 小林は拷問死で自己完結した分、
まだ救われている。
 転向しなかったわけだ。

 
 蟹工船が流行っているとか、
新左翼陣営のアジに過ぎない。
 もうそれくらいしか、戦うすべが
無いと言うことでもある。
 これだけモノがあふれ、
豊かになった国に住むのだから、
現在ある労働の不幸を持って来ても
少数派でリアリティーがない。
 大衆に訴えかけるネタが
現在どこにも見当たらないから、
「蟹工船」なんて遺構を引っ張り出して
不幸な身の上ごっこを仕掛けているのだ。
 

 非正規雇用者たちよ、
今の職場に不満がありあり
と充ちてきたら、
 
 服は汚れ、体を濡らし、
穴を掘れ。山を削れ。
 水を貯め、流せ。
 火を燃やせ。
 魂を打ち込めて働け。
 口汚いジジイどもに
罵られ、殴られ、脅されても
けっして諦めないで行け。
 
 お前たちが不満なのは、
せいぜいが、その立場だけだ。
 だから周辺が騒がしいだけで、
真剣で真摯な活動自体と、
その広まりが見えてこない。
 
 本当に不満があって、
怒り心頭しているとは思えない。

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