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2006年6月24日 (土)

落日のジョカトーレ

 
 

 今朝は三時半には目覚めて、ローテンションなままブラジル戦を見ていた。

 巻に、ブラジル相手に得点する能力などないことはサッカーを知っている人にはわかりきっている話だ。
 フレンドリーマッチしか経験のないFWが通用する。そんなに甘い訳がない。
 
 玉田はスターター向きなのか、一汗二汗かいて、ようやく足元に球が落ち着くようになり、得点をする気配は感じていた。ブラジルは得点を重ねたけれど鈍重で、完全に手抜きのゲーム運び。死に体の日本に本気のコンタクトなど必要なかった。

 代表に選出される選手の個々の能力について、差が大きくあるとは筆者は思っていない。
 中田が最後まで声を枯らして叫んで同調を求めていたのは、それら同じような資質を持つ選手に対して、
ワールドカップ本戦に出場するフットボーラーのありようであったように思う。
 条件も環境も整っているのだから、あとは練習量や日常の体の手入れを完全にすること。
 誰も五体満足で試合に挑んでいる選手などいない。どこかを傷めていて当たり前だし、
調子がよいときに、よいプレーを披露できるのはこれも当たり前のことなのだ。
 調子が悪い時にも一人前のプレーをする。真のプロフェッショナルとはそう言うものだ。

 


 やはりカズのような選手はなかなか出てこないものだ。

 的確なスコアラー。

 貧乏なブラジル時代、12時間も、未舗装路のガタガタな道路をボロボロの移動バスで、
着いた先のグラウンドはわずかな豆電球ほどの照明でのナイターゲームであったと言う。
 それでもプロであるが故、最高のプレーをいつでも求められた。
 貧乏な日本人プレーヤーカズ。ロクに食うものもなかったのか、ブラジル時代の
カズは欠食児童のように貧相な体でヒラリヒラリとDFを軽やかなステップでかわしたものだ。
 
 得点をしなければ生きていけない。それがブラジルのFWなのだ。
 
 日本人は日系社会を築き、成功者を輩出してきた。ただでさえ貧民層の多いブラジルの
サッカーファンだ。多くの嫉妬、先進国への羨望、ニューカマーのカズが簡単に受け入れられる
土壌などある訳がなかった。

 FWカズはナチュラルな存在だ。貧乏であったからこそ、大きな成功を望み、
世界一のサッカー大国であるからこそシュートでの失敗など許されなかった。
 失敗は失業と貧困に即直結し、試合後即日解雇など当たり前にあるのがブラジル流なのである。

 狂ったようにボールを追い、凍てついた大地の狙撃手のようにゴールを冷徹に決める。

 そんな選手を輩出する環境は残念ながら日本にはない。広告屋のあぶく銭と、マスコミの下心に
占領された日本に、世界屈指のストライカーを製造する環境など調えられる訳がないのだ。

 富豪になりつつあるカズが今でもFWであり続けられる理由は、ブラジルが第二生誕地であったから
 これに他ならない。

 ブラジルがどれだけ貧乏か、多くの日本人は知らない。

 アルゼンチンの英雄マラドーナのサインを見たことがあるなら、
 彼が自分の名前すら怪しい文盲であることに気づくことだろう。 Kazu


 日本人は皆同じような環境で貧しさもそこそこに生活している。
 その点からして理解できると思うが、

 日本でしか活躍したことのないFWに期待するのは間違っている。


 英才学校をJFAは作った。FW候補に教えるのは技術よりもむしろ日本人離れした
メンタリティーだろう。ゴールをしなければ、し続けなければ生きていけない。

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コメント

もはや今の日本の環境で育った選手に、海外と台頭のハングリー精神を期待するのは無理でしょうね。メンタル面での弱さを、カバーするくらいの圧倒的な技術、体力、戦術が必要なのではないでしょうか。韓国、中国と対抗する日本企業と同じ図式のような気がします。

投稿: Masato | 2006年6月30日 (金) 00:50

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